TURTLE BEACH Atlas Airの本音レビュー!開放型ワイヤレスはゲーマーの救世主か?それとも地雷か?
- まるこ

- 1月20日
- 読了時間: 7分
「開放型でワイヤレス? しかもゲーミング?」
TURTLE BEACHから『Atlas Air』が登場したとき、多くのゲーマーが二度見したはずです。これまで「ゲーミングヘッドセット=密閉型」が常識でしたから。
「こもらない音が欲しい」「蒸れるのが嫌だ」という層にとって、このスペックはまさに理想郷に見えるかもしれません。しかし、飛びつく前にちょっと待ってください。
開放型には開放型の、ワイヤレスにはワイヤレスの「明確な弱点」が存在します。良いことばかり書かれている提灯記事を信じて買うと、「こんなはずじゃなかった」と後悔することになるでしょう。
今回は、この異色のヘッドセット『Atlas Air』を、忖度なしで辛口レビューしていきます。メリットはもちろん、あなたが直面するであろうデメリットも包み隠さずお伝えします。
TURTLE BEACH Atlas Airとは?普通のヘッドセットとの違いをわかりやすく解説

まず、このヘッドセットの最大のウリである「開放型(オープンバック)」について整理しましょう。
普通のゲーミングヘッドセットの9割は「密閉型」です。イヤーカップが完全に閉じられていて、外の音を遮断し、低音をドスドス響かせるタイプですね。
対して、今回のAtlas Airは、イヤーカップの外側がメッシュなどで覆われておらず、通気性がある「開放型」です。オーディオマニア向けの高級ヘッドホンではよく見られますが、低遅延ワイヤレスのゲーミング用としては非常に珍しい存在です。
違いをざっくり言うとこうなります。
密閉型:没入感重視。周りの音は聞こえない。耳が蒸れる。低音が強い。
開放型(Atlas Air):音の広がり重視。周りの音は丸聞こえ。蒸れにくい。自然な音。
「最強のスペックじゃん」と思ったあなた。ここからが本題です。開放型は環境を選びます。何も考えずに買うと痛い目を見ます。
目次
Atlas Airはどんなシーンに向いている?相性の良い場面
このヘッドセット、使う場所を間違えるとただの「音漏れスピーカー」になります。
向いている場面 静かな自室でのソロプレイや、VC(ボイスチャット)を繋ぎっぱなしの長時間セッションには最高です。インターホンの音や家族に呼ばれた声に気づきたい「家事・育児中ゲーマー」にも相性が良いでしょう。
向かない場面(というか最悪な場面) リビングで家族がテレビを見ている横で使うのはNGです。ゲーム音がダダ漏れで家族からクレームが来ます。逆に、テレビの音や生活音も全部入ってくるので、ゲームに集中できません。 もちろん、電車移動やカフェでの使用は論外です。外に持ち出せるデザインではありません。
Atlas Airのメリット

まずは評価できる点から。ここは素直に素晴らしいと言えます。
圧倒的な「抜け」の良さと定位感 密閉型特有の「頭の中で音が鳴っている感じ」がありません。音がスッと外に抜けていくので、FPSでの足音や銃声の方向がつかみやすい。これは開放型ならではの強みです。ハイレゾ対応(24bit/96kHz)も伊達ではありません。
驚異的な軽さと装着感 301gという軽さに加え、「フローティングイヤーカップ」という独特な構造のおかげで、側圧が非常にうまく分散されています。メガネユーザーには朗報です。長時間つけていてもこめかみが痛くなりにくい。
マルチプラットフォームの利便性 PC、PS5、Switch、スマホと、これ一台でほぼ全ての機器に対応できるのは便利です。Bluetoothと2.4GHzの同時接続こそできませんが、切り替えができるだけでも十分合格点です。
Atlas Airのデメリット

さて、ここからが辛口パートです。購入前にここを飲み込めるか確認してください。
音漏れは「仕様」だが、想像以上かもしれない 「多少漏れるくらいでしょ?」と思っているなら甘いです。そこそこの音量でプレイすれば、隣にいる人には何をプレイしているか完全にバレます。プライバシーはありません。
低音の迫力不足
これは構造上の宿命ですが、密閉型のような「脳みそが揺れるような重低音」は出ません。映画のような迫力を求める人には、スカスカに聞こえる可能性があります。「迫力」よりも「繊細さ」に振ったチューニングであることを理解しておく必要があります。
ビルドクオリティ(質感)への不満
価格帯を考えると、プラスチック感が強く、高級感に欠けるという声も。軽量化とのトレードオフとはいえ、所有欲を満たしてくれる質感かと言われると疑問符がつきます。
バッテリー持ちは「普通」 50時間持続は悪くありませんが、最近は100時間越えの化け物モデルも増えています。「最強」ではありません。こまめな充電が必要です。
Atlas Airはこんな人におすすめ

ズバリ言います。
買いな人
静かな個室環境がある人
長時間プレイで耳の蒸れや痛みに悩まされている人
FPSで「音の方向」をシビアに聞き分けたいガチ勢
メガネゲーマー
買わない方がいい人
リビングなど、生活音がする場所でゲームをする人
没入感を最優先し、外界を遮断したい人
EDMや爆発音など、重低音の迫力を重視する人
質実剛健な高級感を求める人
正直、こだわりが強い「オーディオ好き」のゲーマーには刺さりますが、とりあえず万能な一台が欲しいライト層には扱いづらい製品です。
失敗しないヘッドセットの選び方

Atlas Airに限らず、この価格帯のヘッドセットを選ぶ際の基準を辛口で解説します。
スペックの数字に踊らされない
「ハイレゾ対応」とあっても、結局は人間の耳とゲーム側の音源次第です。無線でハイレゾを謳う場合、接続安定性が犠牲になっていないかを確認する必要があります。
耐久性は「可動部」を見る
このAtlas Airのような独特な可動ギミック(フローティング)を持つ製品は、負荷がかかった時にそこから壊れやすいリスクがあります。乱暴に扱う人には向きません。
価格帯と期待値
2万円〜3万円クラスは激戦区です。音質だけで言えば、同価格帯の「有線」ヘッドホンの方が圧倒的に上です。あくまで「ワイヤレスの利便性」にどれだけお金を払えるかが判断基準です。
サポート品質
海外メーカー製は、故障時のサポートが国内メーカーほどスムーズでない場合があります。2年保証がついている点は安心材料ですが、交換対応の手間などは覚悟しておくべきです。
高価格モデルは何が違う?安いモデルとの性能差

1万円以下のヘッドセットと、このAtlas Airのようなミドル〜ハイエンド帯の決定的な違いは「解像度」と「定位感」です。
安いモデルは、音を無理やり加工して「聞こえやすく」していることが多く、長時間聞いていると疲れます。対して高いモデルは、音の分離が良く、どの音がどこから鳴っているかが自然に分かります。
ただし、正直なところ「マイク音質」に関しては、Atlas Air含めワイヤレスヘッドセット全般があまり進化していません。クリアな声を届けたいなら、別売りのUSBマイクを買った方が幸せになれます。ここにお金をかけすぎても費用対効果は薄いです。
Atlas Airを正しく使うコツ・お手入れ方法
開放型ならではの注意点があります。
ホコリに注意
ドライバーユニット(音が出るところ)が外気に触れやすい構造です。使わない時はヘッドホンスタンドにかけ、布をかぶせるなどしないと、内部にホコリが溜まってノイズの原因になります。
イヤーパッドの掃除
メッシュ素材は通気性が良い反面、汗や皮脂を吸い込みます。外して洗えるなら定期的に手洗いを。洗えない場合は、使用後に必ず拭き取る習慣をつけないと、すぐに臭くなります。
まとめ
TURTLE BEACH Atlas Airは、間違いなく「刺さる人には深く刺さる」名機です。特にワイヤレスで開放型という選択肢は貴重で、長時間の快適性はトップクラスです。
しかし、「開放型」の特性を理解せずに買うと、音漏れや遮音性のなさに絶望することになります。「誰にも邪魔されない環境」を持っている選ばれしゲーマーのための贅沢品。それが私の結論です。
環境が整っているなら、この開放感は一度味わうと密閉型には戻れなくなるでしょう。自分のゲーム環境をよく見回してから、ポチるかどうか決めてください。
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。



