GMKtec EVO-X2 AIを徹底レビュー!実際に使ってわかったよい点・気になった点は?
- まるこ

- 1月26日
- 読了時間: 7分
超高性能なミニPCを次々と世に送り出しているGMKtecから、ついに「怪物」とも言えるモデルが登場しました。それが「GMKtec EVO-X2 AI(Ryzen AI Max+ 395搭載モデル)」です。
最新の「Strix Halo」アーキテクチャを採用し、内蔵GPUだけでゲーミングPC並みの性能を謳うこの製品。「グラボなしで本当に重いゲームが動くの?」「排熱やファンの音はうるさくない?」といった、ネット上の口コミで見られる懸念点は本当なのでしょうか。
今回はその実力を確かめるため、実機を使用して徹底検証しました。購入を迷っている方はぜひ参考にしてください。

【結論】グラボ不要の衝撃。クリエイターとゲーマーを解放する、ミニPCの最終形
総合評価として、GMKtec EVO-X2 AIは「省スペースと超高性能を両立させたいユーザーにとってのベストバイ」です。
これまで「ミニPCだから」と妥協していたグラフィック性能において、本機は別次元のスコアを叩き出しました。エントリークラスの単体GPU(RTX 4060 Laptop相当)に匹敵する描写能力を持ちながら、AI処理性能もトップクラス。動画編集、生成AIのローカル動作、AAAタイトルのゲームプレイを、この小さな筐体ひとつで完結させたい人には最適解と言えます。
ただし、性能に比例して価格もミニPCの域を超えており、高負荷時のファン音はそれなりにします。
おすすめな人
場所を取らずにハイスペックな環境を構築したい人
動画編集や3Dモデリングなど、クリエイティブ作業を快適に行いたい人
ローカル環境でLLM(大規模言語モデル)や画像生成AIを高速に動かしたい人
外部GPU(eGPU)なしで、シンプルに高画質ゲームを楽しみたい人
おすすめできない人
ブラウジングや事務作業がメインで、コスパ最優先の人
図書館のような静寂な環境での使用を想定している人
後からメモリやVRAMを物理的に増設・換装したい人(オンボードメモリのため)
デメリットが気になる人へのおすすめ商品
もし本商品の「価格の高さ」や「オーバースペック気味な点」が気になる場合は、以下の製品も検討してみてください。
もっと安価にそこそこのゲーム性能が欲しいなら
GMKtec NucBox K8 / K9:Ryzen 7 8845HSなどを搭載。フルHDでの軽めのゲームや事務作業には十分すぎる性能で、価格はEVO-X2の半額以下に抑えられます。
静音性とMac環境を重視するなら
Apple Mac Studio:同じく強力な統合チップを搭載していますが、静音性と省電力性ではAppleシリコンに軍配が上がります。Mac OSで問題ないクリエイター向けです。
3つの商品の比較表
比較項目 | GMKtec EVO-X2 AI (Premium) | GMKtec NucBox K8 / K9 (Standard) | Apple Mac Studio (M2 Max/Ultra) |
1. SoC / CPU | AMD Ryzen AI Max+ 395 (16コア/32スレッド) ※デスクトップ級の処理能力 | K8: Ryzen 7 8845HS K9: Intel Core Ultra 5/7 (ノートPC向け高性能版) | Apple M2 Max / Ultra (12〜24コア CPU) ※電力効率とメディア処理に特化 |
2. GPU性能 | Radeon 8060S (Strix Halo) 内蔵GPU最強クラス。単体GPU(RTX 4050/4060 Laptop)に匹敵する性能。 | Radeon 780M / Intel Arc 軽めのゲームや動画視聴には十分だが、重量級3D処理は苦手。 | 30〜76コア GPU 動画編集・3Dレンダリングで圧倒的。ゲームの互換性は低い。 |
3. AI性能 (NPU) | 最強クラス (約50-60+ TOPS) ローカルLLMや生成AIの高速動作に最適化された「AI特化」設計。 | 標準クラス (10-16 TOPS) Copilot等の軽量AI機能向け。学習用途には力不足。 | Neural Engine (15.8-31.6 TOPS) ソフト(Final Cut等)との連携が強力だが、汎用AI開発ではWindowsに分がある。 |
4. メモリ (RAM) | 128GB LPDDR5X (オンボード) 帯域幅が非常に広く高速だが、増設・交換は不可。 | 最大64GB-96GB (SO-DIMM) ユーザー自身で換装・増設が可能。柔軟性が高い。 | 32GB〜192GB (ユニファイド) 購入時のみ選択可能。増設不可。超高速でCPU/GPUが共有。 |
5. ストレージ | 2TB NVMe SSD PCIe 4.0対応。増設スロットあり。 | ベアボーン〜1TB程度 M.2スロットで換装・増設が容易。 | 512GB〜8TB SSD 独自規格で交換不可。外付け必須になりがち。 |
6. OS / 互換性 | Windows 11 Pro ゲーム、AI開発、業務アプリなど全てのWindowsソフトが動作。 | Windows 11 Pro 一般的な事務・家庭用用途に最適。 | macOS iPhone連携やAdobe/動画編集ソフトの安定性が抜群。ゲームは少ない。 |
7. ゲーム性能 | 高い 多くのAAAタイトルが中〜高設定で動作可能。 | 普通 FF14やVALORANT等は快適だが、最新の重いゲームは設定を下げる必要あり。 | 低い ハード性能は高いが、対応ゲームが非常に少ない。 |
8. 拡張性 | OCuLink 搭載 外付けGPU(eGPU)の接続が高速。USB4も完備。 | USB4 / Thunderbolt 4 eGPUも可能だがOCuLinkほど帯域は広くない。 | Thunderbolt 4 (4〜6基) 周辺機器の接続性は最強だが、GPUの追加は不可。 |
9. 価格 (目安) | 約42〜43万円 超ハイエンド価格帯。 | 約8〜12万円 コストパフォーマンス重視。 | 約30万円〜100万円超 プロ向け価格帯。 |
10. おすすめユーザー | AI開発者・パワーユーザー ローカルAI、開発、ゲームを1台で極めたい人。 | 一般ユーザー・コスパ重視 事務作業、軽いクリエイティブ、家庭用PCとして最適。 | クリエイター・Apple信者 動画編集、音楽制作、iPhoneユーザー、静音重視の人。 |
GMKtec EVO-X2 AIとは?
GMKtec EVO-X2 AIは、AMDの最新エンスージアスト向けAPU「Ryzen AI Max+ 395(コードネーム:Strix Halo)」を搭載したハイエンドミニPCです。
最大の特徴は、CPUと強力なGPU、そしてNPU(AI処理チップ)が1つのチップに統合されていること。特にグラフィック性能は、従来のミニPCの常識を覆すレベルに到達しています。
メーカー:GMKtec(ジーエムケーテック)
プロセッサ:AMD Ryzen AI Max+ 395(16コア/32スレッド)
グラフィックス:Radeon 8060S(40 CU)
メモリ:LPDDR5X-8533オンボード(32GB / 64GB / 128GB)
ストレージ:PCIe 5.0 M.2 SSD対応
インターフェース:USB4、OCuLink、HDMI 2.1、2.5G LAN x2など
検証してわかったよい点・気になる点
実際にGMKtec EVO-X2 AIを使用して検証した結果を、詳細にレビューします。
1. 操作性・パフォーマンス:もはやデスクトップPCと同等
検証して最も驚いたのは、やはりその処理能力です。 Cinebenchや3DMarkのスコアは、一昔前のハイエンドデスクトップPCに迫ります。実際に重量級のオープンワールドゲームをプレイしましたが、フルHD〜WQHD画質であれば「高設定」でも60fps以上を安定して維持できました。「内蔵GPUだとカクつく」という常識は、この機種には通用しません。
また、AI処理性能(NPU)も優秀です。ローカル環境での画像生成AI(Stable Diffusionなど)の生成速度が非常に速く、クラウドに頼らずともサクサク作業が進みます。アプリの起動やマルチタスクの挙動も極めて俊敏で、ストレスを感じる場面は皆無でした。
2. 機能性:OCuLink搭載で拡張性も確保
インターフェース類は非常に充実しています。前面と背面にUSB4ポートを備えており、高速転送やディスプレイ出力に困ることはありません。 特筆すべきは「OCuLink」ポートの搭載です。もし将来的に、さらに強力なグラフィック性能が必要になった場合でも、外付けGPUを(USB4よりもロスなく)接続できるため、製品寿命を長く保てる設計になっています。デュアルLANポートも搭載しており、自宅サーバー用途やネットワーク環境にこだわるユーザーにも嬉しい仕様です。
3. デザイン・質感:高級感はあるがサイズは大きめ
筐体は金属製(CNCアルミニウム合金)で、ひんやりとした質感があり高級感があります。「EVO」の名の通り、従来のプラスチック感のあるミニPCとは一線を画すデザインです。 ただし、強力なチップを冷却するために、一般的な手のひらサイズ(NUCサイズ)よりは一回り大きいです。「お弁当箱」より少し小さいくらいのサイズ感をイメージしてください。それでもタワー型PCに比べれば圧倒的に省スペースであることには変わりありません。
4. メンテナンス性・静音性:冷却ファンの音は気になる
ここが購入前に知っておくべき注意点です。 底面を開けるだけでSSDの増設は簡単に行えますが、メモリは基板直付け(オンボード)のため、購入後の増設・換装はできません。購入時に必要な容量(特にVRAMとしてメモリを消費するため、64GB以上が推奨)を慎重に選ぶ必要があります。
また、高負荷時のファンノイズはそれなりに大きいです。ブラウジングや動画視聴時は静かですが、ゲームやエンコードを開始すると「サーッ」という風切り音が明確に聞こえます。冷却性能は優秀でサーマルスロットリング(熱暴走による性能低下)は起きにくいですが、静かな部屋でゲームをするならヘッドホン推奨です。
まとめ
GMKtec EVO-X2 AIは、「巨大なデスクトップPCを置きたくないが、性能には一切妥協したくない」というワガママな要望を叶える、現時点で最強クラスのミニPCです。
価格は決して安くはありませんが、同等の性能を持つCPUとグラフィックボード、それらを収めるPCパーツ一式を揃える手間とスペースコストを考えれば、十分に元が取れる一台です。特に、生成AIや動画編集を本格的に始めたいクリエイターの方にとっては、デスク周りをスッキリさせつつ作業効率を劇的に向上させる最高の相棒となるでしょう。





