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GMKtec EVO-X2 AIレビュー|MacBook Airから乗り換えた事務所の半年間

  • 1月26日
  • 読了時間: 9分

GMKtec EVO-X2 AI🖥 執筆者:まるこ(まるこブログ編集長)

公開日:2026年1月26日 更新日:2026年5月7日

事務所のPCをどうするか、長い間迷っていた。

従業員が日常的に使う機材だから、処理が遅くてストレスをかけたくない。かといって自作PCを事務所に置くのはサイズ的にも管理的にも現実的ではない。そのバランスを取るために選んでいたのがMacBook Airだった。

それが限界を迎えたのは、動画編集とAI作業の需要が増え始めた時期だった。

資料作成だけならMacBook Airで十分だった。しかしPremiere Proでの編集作業やStable Diffusionを使ったAI画像生成を同時に走らせると、処理が追いつかない場面が目立つようになった。ファンが唸り、書き出しを待つ時間が業務の流れを止めていた。

「同じ省スペースで、もっと性能の高いものがないか」と調べて行き着いたのがGMKtec EVO-X2 AIだった。Ryzen AI Max+ 395という、ミニPCには異例の処理能力を持つCPUを搭載している。導入から半年が経った今、事業主として見えてきた正直な評価を書く。


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目次


なぜMacBook Airでは足りなくなったのか

事務所の業務は段階的に重くなっていった。

最初は資料作成とWeb会議が中心だった。この用途であれば、MacBook Airは申し分なかった。軽い・静か・起動が速い。ノートPCとしての完成度は高い。

変化が起きたのは、動画を使ったコンテンツ制作が増えた時期だ。Premiere Proでの編集作業が日常業務に入り込んでくると、MacBook Airの処理能力の限界が見え始めた。4K素材のプレビューが重く、書き出しに時間がかかる。並行してブラウザやSlackを開いていると、アプリの切り替えにも詰まりが生じた。

さらにAI作業の比重が増えた。画像生成やテキスト処理をローカルで走らせようとすると、MacBook Airのメモリとグラフィック性能では限界があった。クラウドAPIで処理する選択肢もあるが、社内でのAI活用を日常化するには、ローカルで動く環境の方が使い勝手がいい。

「動画編集・AI作業・資料作成を同時にこなせる省スペースPC」という条件で探し始めた。


GMKtec EVO-X2 AIの導入を決めた理由

検討した選択肢はいくつかあった。

Mac Studioは性能と静音性のバランスが優れているが、価格が高い。MacOSで業務が完結するクリエイター向けの選択肢として理想的だが、事務所のワークフローはWindowsに最適化されていた。

通常のミニPCも複数見たが、動画編集とAI処理を同時に走らせる用途では、ミドルレンジのCPUでは物足りなかった。

GMKtec EVO-X2 AIのRyzen AI Max+ 395は、内蔵GPUにRadeon 8060Sを持ち、96GBの統合メモリを搭載している。外部グラフィックカードなしでこの構成が成立するのは、ミニPCとしては異例だ。ローカルでのAI処理にも、動画編集にも、必要なメモリ帯域幅がある。

省スペース・Windows・動画編集とAI作業に耐える性能——この条件を満たす選択肢として、EVO-X2 AIが残った。


最初の1週間——社員の反応

設置した日、社員の第一声は「小さいですね」だった。

外観はMacBook Airのアダプターをひとまわり大きくしたようなサイズ感で、デスクの端に置いても場所を取らない。MacBook Airから移行するにあたって、物理的な違和感はほぼなかった。

起動の速さについては、最初の数日で違いが出た。Windowsの起動・アプリの立ち上がり・ファイルの操作、どの場面でも「待つ」という感覚が減った。MacBook Airでは重さを感じていたPremiere Proの起動が、スムーズに立ち上がる。

MacOSからWindowsへの移行に関しては、操作系の慣れに少し時間がかかった。ショートカットキーやファイル管理の考え方が違うため、最初の1週間はその部分での小さなストレスがあったと聞いている。これはEVO-X2 AIの問題ではなく、OSの切り替えに伴う話だ。

「将来もっと重い最新ゲームが出たらどうしよう…」と不安な方でも、グラボの性能をロスなく100%引き出せるOCuLink対応のeGPUドック(Minisforum DEG1など)を後付けすれば、いつでも最新のデスクトップ用グラボを増設して「真の最強ゲーミングPC」に進化させることができますよ!


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業務別の変化

資料作成

PowerPointやExcel、Google Docsを使う資料作成は、MacBook Airでも問題なかった。EVO-X2 AIに変えて「速くなった」という体感より、「複数のアプリを同時に開いても重さを感じなくなった」という変化が大きかった。ブラウザで資料を参照しながらPowerPointを編集し、SlackとZoomを同時に開いていても、動作に詰まりが生じない。

動画編集

Premiere Proでの4K編集が実用的な速度で動くようになったのが、最も明確な変化だ。MacBook Airではプレビュー再生がコマ落ちしていた素材が、EVO-X2 AIではスムーズに再生される。書き出し時間も短縮された。複数のクリップにエフェクトをかけた状態でも、レンダリングの待ち時間がMacBook Airの頃より少なくなっている。

動画編集を専業にするクリエイターが使うレベルの性能とは位置づけが違うが、事務所での業務用途としては十分すぎる水準だ。

AI作業

ローカルでのAI処理が実用的になったのが、導入の最大の目的だった。96GBの統合メモリは、大きなモデルをローカルで動かす際のボトルネックになりにくい。画像生成の速度はクラウドAPIには及ばないが、社内でプロトタイプを試す用途では十分な速度が出ている。

テキスト系のAI処理はさらに快適で、まとまった量のテキストを処理するタスクでもレスポンスが速い。「AI作業のために毎回クラウドサービスにアクセスする」という手間が減ったのは、業務効率として意外に大きかった。

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3ヶ月後に見えてきた課題

良い点だけではない。3ヶ月使い続けて気づいた点を正直に書く。

ファン音は高負荷時に存在する。 動画書き出しやAI処理を長時間走らせると、ファンの音が聞こえる。静かなオフィスでは気になる人もいる水準だ。MacBook Airのほぼ無音の環境から移ってきた場合、この変化は最初は目立つ。日常的な業務では気にならないが、高負荷処理が多い用途では意識に入ってくる。

メモリの増設ができない。 96GBの統合メモリはオンボードで固定されており、後から増設や交換ができない。現状の業務では96GBで不足する場面はないが、将来的に用途が変わった場合の対応に制限がある。購入前に用途に合ったメモリ容量のモデルを選ぶ必要がある。

価格が高い。 ミニPCとしての価格帯を超えている。動画編集とAI作業を事務所の業務として運用する場合にコストが正当化できるが、資料作成と軽いWeb会議が中心の用途では明らかにオーバースペックだ。


半年後の総評——もう1台買うか

半年使った上での結論は「用途次第で正解になる機種」だ。

MacBook Airから乗り換えて、動画編集とAI作業の処理速度が改善されたことは事実だ。複数のタスクを同時に走らせても詰まりが出ない安定性は、業務の流れを止めない。省スペースで置き場所を選ばない点も、事務所環境では評価できる。

一方で、価格はミニPCとしての水準を大きく超える。この金額が正当化できるのは、動画編集やローカルAI処理を日常的に行う用途に限られる。

「もう1台買うか」という問いに対しては、同じ業務内容が続くなら検討するという判断になる。資料作成だけが中心の席には、この性能は必要ない。


基本スペック

項目

内容

CPU

AMD Ryzen AI Max+ 395(16コア/32スレッド)

GPU

Radeon 8060S(Strix Haloアーキテクチャ)

メモリ

96GB LPDDR5X(オンボード・増設不可)

ストレージ

1TB NVMe SSD(M.2スロットあり)

インターフェース

Thunderbolt 4 / USB4 / HDMI 2.1 / USB-A 3.2

対応ディスプレイ

最大4画面出力

寸法

約200 × 180 × 50mm

重量

約1.2kg

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他の選択肢

コストを抑えたい場合——GMKtec NucBox K8 / K9

動画編集やAI作業の比重が低く、資料作成とWeb会議が中心の用途であれば、GMKtec NucBox K8 / K9が現実的な選択肢になる。EVO-X2 AIの半額以下の価格帯で、日常業務には十分な性能を持つ。省スペースでWindowsを使いたい用途の入口として検討できる。

macOSで完結するなら——Apple Mac Studio

チームの業務がmacOSで完結していて、Final Cut ProやLogic Proを使うクリエイター向けの環境を整えるなら、Apple Mac Studioが選択肢になる。静音性と電力効率ではAppleシリコンが優位で、macOS環境の完成度は高い。ただし価格はEVO-X2 AI以上になる。


よくある質問

MacBook Airから移行する場合、OSの切り替えは難しいですか?

ショートカットキーやファイル管理の操作感が変わるため、慣れるまでに時間がかかる。特にコピー・ペーストのキー操作や、ウィンドウ管理の考え方が異なる。業務に支障が出るほどではないが、最初の1〜2週間は戸惑う場面がある。業務がWindowsに最適化されているなら移行はスムーズだ。

動画編集はどのソフトに対応していますか?

Windows対応の動画編集ソフトであれば基本的に動作する。事務所ではPremiere Proを使用しており、4K素材の編集が実用的な速度で動いている。DaVinci Resolveでも動作を確認している。

ローカルAIはどんな処理が動きますか?

96GBの統合メモリを活かして、LLM(大規模言語モデル)のローカル実行やStable Diffusionを使った画像生成が動作する。クラウドAPIと比べると速度は劣るが、社内でのプロトタイプ確認や繰り返し処理には十分な速度が出ている。

eGPUを追加すればさらに性能が上がりますか?

Thunderbolt 4ポートを使ったeGPUの接続は技術的には可能だが、EVO-X2 AIは内蔵GPUの性能が高いため、eGPUを加えた際の帯域幅の制約を考えると費用対効果が下がりやすい。eGPUを追加するより、最初から自作PCを検討する方が合理的な場面が多い。

排熱・発熱はどの程度ですか?

日常業務の範囲ではファンが静かに動いている程度で、本体の発熱も気になるレベルではない。動画書き出しやAI処理を長時間走らせると、ファン回転数が上がり音が聞こえるようになる。長時間の高負荷処理を継続する環境では、通気を確保した設置が必要だ。


まとめ

MacBook Airから事務所のPCをEVO-X2 AIに切り替えて半年が経った。

動画編集・AI作業・資料作成を並行してこなす業務環境として、期待した通りの性能が出ている。複数タスクの同時処理が安定しており、書き出しやAI処理の待ち時間が業務を止めることが減った。省スペースで設置できる点も、事務所環境では実用的だ。

一方で、価格の高さとメモリ増設不可の制約は購入前に把握しておく必要がある。この性能が正当化できるのは、動画編集やローカルAI処理が日常業務に入っている用途に限られる。

導入を検討している事業主に向けて言えば、「メンバーが使う業務の内訳」を先に整理してから購入を判断することを勧める。資料作成と会議だけが中心であれば、GMKtec NucBox K8 / K9で十分だ。動画とAIが業務に入っているなら、EVO-X2 AIの性能は使い切れる。


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執筆者

🖥 まるこ(編集長)

PC・ガジェット担当。合同会社one代表。事務所のPC環境としてGMKtec EVO-X2 AIを導入し、従業員の動画編集・AI作業・資料作成での使用を6ヶ月間観察してきた。自身のメインPCはRyzen 9 9950X3D+RTX 5080の自作機。「使う人間の業務内容から逆算して機材を選ぶ」を基準にレビューする。

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