マキタ CL108FDSHWを“サブ機”として半年使った結論|軽さは正義、でも万能ではない
- 2月10日
- 読了時間: 11分
うちには、すでに吸引力自慢のメイン掃除機がある。それでもこのマキタを買い足した。そして今、いちばん手に取る回数が多いのは、メインではなくこの小さい方だ。
理由は単純で、こいつは「掃除しよう」と決意しなくても持てるからだ。子供がこぼしたお菓子のかけら、洗面所に落ちた髪の毛、玄関の砂。メイン掃除機を引っ張り出すほどじゃない、でも気になる。その2分の隙間を埋めるためだけに、マキタ CL108FDSHWはある。

この記事は「徹底レビュー」ではない。メイン掃除機を持っている人間が、あえて2台目としてこれを使い込んでわかった、「買って正解だった部分」と「期待してはいけない部分」の話だ。1台で全部済ませたい人には、たぶん向かない。その線引きを正直に書く。
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目次
そもそも、なぜ「2台目」をすすめるのか
先に、この記事でいちばん伝えたい考え方を書いておく。
CL108FDSHWを「家じゅうを1台でまかなうメイン掃除機」として見ると、評価は必ず物足りなくなる。バッテリーはパワフルモードで約10分しか持たないし、カーペットの奥のゴミは苦手だ。メイン基準で採点すれば、これは「惜しい掃除機」になる。
でも、見方を変えるとまったく別の道具になる。「気づいた瞬間にゼロ秒で取り出せる、掃除の初速だけに全振りした機械」として見ると、これを超えるものはなかなかない。フローリング中心のワンルーム、2階専用、子供部屋専用、キッチンの足元専用。こういう「持ち場が決まったサブ機」として置いた瞬間に、評価が裏返る。
だからこの記事は、スペックの優劣ではなく、「あなたの家でこれをどのポジションに置くか」を決める話として読んでほしい。ポジションさえ間違えなければ、1万円台でこれほど生活の質を上げる家電は珍しい。
軽さは、スペック表に出ない一番の価値だった
カタログには「約1.0〜1.1kg」と書いてある。数字だけ見ると「ふーん軽いね」で終わる。でも、この軽さの本当の価値は、重さそのものじゃなく、行動が変わることにあった。
メイン掃除機が重いと、人は「あとでまとめてやろう」と思う。その「あとで」が積もって、掃除はいつのまにか週末の一大イベントになる。ところがCL108FDSHWは、片手でひょいと持てて、コードもない。だから「気になった、その場で吸う」が成立する。掃除が、決意のいる家事から、歯磨きみたいな日常動作に変わった。これが半年使って一番効いた変化だ。
ヘッドが小さくて小回りが利くのも、この「即・掃除」を後押しする。ダイニングテーブルの脚の間も、家具のすき間も、すいすい入る。階段はとくに快適で、コードがないことと軽さが合わさって、片手で上り下りしながら吸える。重いキャニスター型で階段を掃除する苦行を知っている人ほど、ここで感動するはずだ。
ワンタッチスイッチで、連続運転がとにかくラク
地味だが、毎日使ううえで効いているのがスイッチだ。CL108FDSHWは「ワンタッチスイッチ」で、ボタンを一度押せば動き続ける。引き金を握り続ける必要はない。
これが想像以上に快適だった。階段を一段ずつ上がりながら、あるいはリビングをひと続きで掃除するとき、スイッチを押し込み続けなくていいので、手にも指にも力みが残らない。「軽くてサッと出せる」という強みと、「握りっぱなしにしなくていい」という手軽さが噛み合って、長めに使っても手が疲れにくい。
モードはパワフルと標準を切り替えられる。普段はフローリングのホコリや髪の毛なら標準で十分で、ゴミが多いときだけパワフルにする、という使い分けが、ワンタッチで完結する。「掃除のたびに身構えなくていい」というこの機種の思想は、スイッチの設計にもちゃんと表れている。
カーペットの上で、この掃除機は正直に弱音を吐く
良いところばかり書くと嘘になるので、はっきり書く。毛足の長いカーペットやラグの上では、力不足を感じる。
フローリングに落ちた髪の毛、ペットの毛、ホコリ、米粒くらいの固形物は、10.8Vという電圧から想像するよりずっとしっかり吸う。ここは想像以上だった。LEDライトが付いていて、ソファ下の暗がりのゴミが見えるのも、地味だが効く。
ただ、ヘッドに回転ブラシ(モーターヘッド)が付いていないので、繊維に絡んだゴミを掻き出す力は弱い。カーペット主体の部屋をこれ1台でと考えていると、確実にがっかりする。これは欠陥ではなく設計思想で、「フローリング・畳のための道具」と割り切るのが正しい。カーペットの奥まで攻めたいなら、回転ブラシ付きのダイソンなどに分がある。
22分で復活する、という地味な革命
スペック表の中で、個人的にいちばん拍手したいのが充電時間だ。約22分で満充電になる。
一般的なコードレス掃除機は、充電に3〜4時間かかるものが多い。つまり電池が切れたら、その日はもう終わり。ところがCL108FDSHWは、掃除の途中で切れても、コーヒーを一杯飲んでいる間に復活する。「使いたいときに充電が空っぽ」というコードレス最大のストレスから、かなり解放される。バッテリーは着脱式で予備への交換も簡単なので、ヘビーに使う人は予備を1本持つ手もある。
マキタCL108FDSHWを選ぶ隠れた決定打、バッテリーの使い回し
スペック表には出てこないが、個人的にマキタを選んでよかったと一番感じているのが、これだ。バッテリーが、同じマキタの電動工具と共通で使い回せる。
私は家でマキタの電動ドライバーも使っている。そして、そのドライバー用に買った10.8Vスライド式バッテリーを、そのまま掃除機にも挿して使っている。掃除機のバッテリーが切れても、ドライバー側の充電済みバッテリーに差し替えれば、待ち時間ゼロで掃除を続けられる。逆もまた然りで、家の中でマキタのバッテリーが常にどれか充電されている状態を作れる。
これは他社のコードレス掃除機にはない、マキタというメーカーならではの強みだ。掃除機専用バッテリーしか使えない製品だと、こうはいかない。すでにマキタの工具を持っている人、あるいはこれからDIYで電動工具も検討している人にとっては、バッテリーと充電器という資産を共有できる分、実質的なコストパフォーマンスがさらに上がる。掃除機を「マキタで揃える」ことの地味で確実なメリットだ。
カプセル式なので、紙パック代がかからないのは純粋に経済的だ。本体をひねって外すだけで捨てられる手軽さもいい。
ただし、ゴミを捨てる瞬間に、どうしてもホコリが舞いやすい。私はゴミ箱の奥に深く突っ込んでから開ける、という小技で対処しているが、ハウスダストのアレルギーがある人や、この舞い上がりがどうしても許せない人は、素直に紙パック式(CL107)を選んだほうが幸せになれる。あわせて、吸引力を保つにはフィルターの定期的な水洗いが必要なことも覚えておきたい。
ゴミ捨てだけは、ひと工夫いる
カプセル式なので、紙パック代がかからないのは純粋に経済的だ。本体をひねって外すだけで捨てられる手軽さもいい。
ただし、ゴミを捨てる瞬間に、どうしてもホコリが舞いやすい。私はゴミ箱の奥に深く突っ込んでから開ける、という小技で対処しているが、ハウスダストのアレルギーがある人や、この舞い上がりがどうしても許せない人は、素直に紙パック式(CL107)を選んだほうが幸せになれる。あわせて、吸引力を保つにはフィルターの定期的な水洗いが必要なことも覚えておきたい。
結局、誰が買うべきで、誰がやめるべきか
ここまでの話を、判断できる形に落とす。
買って満足できるのは、こういう人だ。すでにメイン掃除機があって2台目を探している人。フローリングや畳が中心の住まいの人。重い掃除機を出すのが億劫で、こまめに掃除したい人。階段や高所の掃除を楽にしたい人。紙パックのランニングコストを避けたい人。
逆に、やめておいたほうがいいのは、こういう人だ。カーペットや絨毯がメインの部屋の人。これ1台で家じゅうを長時間まとめて掃除したい人。ゴミ捨て時のホコリの舞いがどうしても許せない人。これ1台を家じゅうの主力にしたい人。
この線引きの「やめておいたほうがいい側」に当てはまるなら、無理にこれを選ばず、次の3択で考えるのがいい。
迷ったらこの3択|CL108 / CL107 / ダイソン
CL108FDSHWが合わないと感じた人向けに、現実的な代替を2つ挙げる。
ゴミ捨てを清潔にしたい・ホコリの舞いが苦手なら、マキタ CL107FDSHW。CL108とほぼ同スペックで、スイッチも同じワンタッチ式だが、集じんが「紙パック式」になる。パックごと捨てられるのでゴミ捨てでホコリが舞いにくく、ハウスダストが気になる人はこちらが向く(その代わり紙パックのランニングコストはかかる)。
吸引力そのものを最優先するなら、ダイソン Micro 1.5kgなどのハイエンド機。価格は上がるが、微細なゴミの吸引力と排気のきれいさ、回転ブラシによるカーペット適性で、専業メーカーに分がある。
下の早見表で、この3台の違いを一望できる。
比較項目 | マキタ CL108FDSHW | マキタ CL107FDSHW | ダイソン Micro 1.5kg |
価格帯(税込) | 約1.4〜1.7万円 | 約1.5〜1.8万円 | 約3.5〜5万円 |
集じん方式 | カプセル式 | 紙パック式 | サイクロン式 |
重量 | 約1.0kg | 約1.1kg | 約1.5kg |
スイッチ | ワンタッチ式 | ワンタッチ式 | ワンタッチ式 |
連続使用 | 標準約25分/強約10分 | 標準約25分/強約10分 | エコ約20分/強約5分 |
充電時間 | 約22分 | 約22分 | 約3.5時間 |
ヘッド | 回転ブラシなし | 回転ブラシなし | モーター回転ブラシあり |
バッテリー | 着脱式(予備交換容易) | 着脱式(予備交換容易) | 内蔵型 |
集じん容量 | 600mL | 330mL(紙パック) | 200mL |
(CL108とCL107の本当の違いは集じん方式で、CL108=カプセル式、CL107=紙パック式。ここが選択の分かれ目)
マキタ CL107FDSHW
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ダイソン Micro 1.5kg などのハイエンド機
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スペックと基本情報(早見表)
電動工具メーカーであるマキタの、10.8Vスライド式バッテリーを採用したコードレスクリーナー。紙パック不要のカプセル式で、本体をひねって外すだけでゴミを捨てられる。
集じん方式:カプセル式
スイッチ:ワンタッチ式
重量:約1.1kg(バッテリー含む)
充電時間:約22分
連続使用時間:約25分(標準モード相当)
付属品:10.8Vバッテリー、充電器、ノズル類
よくある質問
Q1. 10.8Vモデルですが、18Vモデルと比べて吸引力は弱くないですか?
カーペットの奥のペットの毛などを掻き出す力は18Vモデルに劣ります。ただしフローリングや畳のホコリ・髪の毛・食べこぼしなど、日常の掃除には10.8Vでも十分です。約1kgと軽く、気になったときにサッと取り出してこまめに掃除する用途に最も向いています。
Q2. 紙パック式とカプセル式で迷っています。カプセル式の手入れは面倒ですか?
カプセル式は紙パック代がかからないのが最大の利点ですが、捨てる際にホコリが舞いやすい欠点があります。こまめなゴミ捨てが手間な方やハウスダストのアレルギーがある方は、紙パック式のCL107FDSHWをおすすめします。
Q3. これ1台をメインの掃除機にできますか?
おすすめしません。パワフルモードは連続約10分でバッテリーが切れ、回転ブラシがないためカーペットも苦手です。家じゅうを1台でとは考えず、メイン掃除機の機動力を補う2台目として使うと真価を発揮します。
Q4. 結局いちばんの弱点は何ですか?
パワフルモードのバッテリー持ちが約10分と短い点と、回転ブラシ非搭載で毛足の長い絨毯に不向きな点です。ここを購入前に割り切れるかどうかで、満足度が大きく変わります。
Q5. バッテリーはマキタの他の工具と共用できますか?
はい。CL108FDSHWは10.8Vスライド式バッテリーを採用しており、同じ10.8Vスライド式に対応するマキタの電動工具(ドライバーなど)とバッテリー・充電器を共用できます。実際に私は電動ドライバー用のバッテリーを掃除機にも挿して使っています。すでにマキタ製品を持っている方は、バッテリーを買い足さずに済む分お得です(※14.4Vや18Vなど規格の違う製品とは共用できません)。
半年使ったいまの結論
CL108FDSHWは、万能なメイン掃除機ではない。それはこの半年で何度も実感した。
でも、「汚れたら即座に吸う」という機動力なら、数ある掃除機の中でもトップクラスだ。バッテリーと充電器が付いて1万円台半ばという価格を考えれば、コストパフォーマンスはかなり高い。週末にまとめて掃除するタイプより、平日に気になったホコリを1分で片付けたいキレイ好きな人にこそ、2台目として刺さる一台だ。1台で全部を望まず、役割を決めて迎え入れれば、きっと手放せなくなる。
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執筆者
🧹 まるお(まるこブログ 家電担当)
事務所のサブ機としてマキタ CL108FDSHWを2台目に導入し、半年以上愛用。マキタの電動工具とバッテリーを共用しながら、実際に使い込んだ実感をもとにメリットも割り切りポイントも本音で解説しています。
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